こんにちは。
ライフデザインの中島です。
書斎について作り方から始まり
壁紙や照明などのお話をしてきました。
さて、今回のコラムでは、
書斎の広さについてお話しします。
小さくても自分だけが独り占めできる書斎。
そんな空間が欲しいと思っている人は多いのではないでしょうか。
家族と一緒に過ごすリビングのほかに、
ひとりでリラックスできる空間があれば、
もっと我が家の良さが生きてくるのに、
といった夢もあるでしょう。
現実問題として、日本の住宅事情を考えると、
子供部屋はあっても、ほとんどの方が個室なんて持っていません。
少しのデッドスペースで良いから一人の空間、書斎にしたい…というのがささやかな願いであり、
そのような背景から、
最近、書斎づくりのために家をリノベーションする方が増えてきました。
このコラムでは、最低限度、どれだけのスペースがあれば書斎として成立するのかについてご紹介します。
書斎の用途が限定的であれば、2畳ほどの狭いスペースでも素敵な書斎は実現します。
その具体的なレイアウトについて事例をあげながらご紹介します。
さらに書斎づくりで、すっきり見せるインテリアのコツと注意点もご説明します。
書斎に必要な広さとは? 用途が限定的な書斎は狭くてもOK!
子ども時代は「秘密基地」。
そして大人になったら「書斎」…
多くの方が、そんな自分だけの空間に憧れを抱いているのではないでしょうか。
どんなに小さくても、とにかく誰にも邪魔されない自分だけのスペース、
それが「書斎」の魅力でしょう。
では、実際に最低どれだけのスペースがあれば書斎として機能するのでしょうか?
書斎の用途について整理しながら、書斎の広さについて確認していきたいと思います。
「パソコンを使用するだけ」
「パソコン作業も読書したい」
「音楽を聴くだけ」
などのように、用途が限定的な場合、
書斎の広さはそれほど必要ではありません。
とはいえ、最低限度の広さとして2畳分のスペースは必要でしょう。
それ以下になると、机や椅子の配置が困難というだけでなく、
心理的に閉塞感や圧迫感を感じてしまいます。
少なくとも2畳分あれば、それほど閉塞感もなく、
むしろ集中しやすい、何かに没頭するのにちょうどいいと言われています。
そして、この2畳分ほどのスペースを心地よく使うために、レイアウトに知恵を絞ってみましょう。
2畳のスペースに配置する机と本棚のレイアウトは?
見た目もカッコ良くて何時間居ても快適な書斎づくりをしたい…
そう思った場合、2畳という限られた空間で、
どのような工夫ができるでしょうか。
パソコンはデスクトップより省スペースに有効なノートパソコンがおすすめですが、
作業や操作の効率性から、
モニターとキーボードが必要なデスクトップタイプを使いたいという場合、
机のサイズは横110cm×奥行き60cmぐらいが必要になってきます。
デスクは広い面の壁にぴったりと付けて置くパターンと
狭い方の壁面に置くパターンがあります。
狭い方の壁面に置く事が可能であれば、広い壁面に本棚が置けます。
イスは、デスクの下におさまるユニット型にするとすっきりとした印象になります。
しかし、イスの座り心地は書斎には欠かせない要素です。
気に入った物、こだわりの物を選び、
それに合わせて全体をコーディネートするのも書斎ならではの楽しみでしょう。
机の幅が広く、広い壁面にしか置けない場合、
本棚を置く場所がなくなってしまうことも考えられます。
その場合は、机の前の壁面を収納棚にすることができます。
2畳分というスペースでは、
「机と椅子」「本棚(収納ボックス)」「オーディオ類」など、
持ち込むものを厳選しましょう。
書斎が狭くてもすっきりカッコ良くみせるコツと注意点
机、棚は同じ色目で揃えると統一感が出ます。
あまり多くの色を入れると雑多な雰囲気が出るので、
床や壁面との配色を考えるようにしましょう。
床がフローリングなら机も木目調にするなど、
テイストを合わせるのもおすすめです。
また、デスクや棚を白で統一すると、
部屋がゆったりと実際よりも広く見えるので、
それもひとつのアイデアです。
そして、机の上に手元用ライトを置くと邪魔になるので、
机の前の壁面や棚にスポットライト的に備え付けるのが理想です。
書斎づくりの最初にチェックしておきたいのがコンセントの位置です。
パソコンや照明、携帯の充電など電気を使うため、
元となるコンセントがデスクで隠れてしまっていては勝手が悪くなります。
コンセントの位置をきちんと確保し、
複数仕様の延長コードも用意しておきましょう。
コンセントから出たコードが部屋の中央を横切ったり、
室内がコードだらけで見苦しくならないよう、
壁の端に沿ってきれいにカバーリングしましょう。
自分でできない場合は、電気店や施行業者等に相談してください。
リフォームや新築を考えているなら、
入り口のドアの開け閉めは予想以上に場所をとるので、
省スペースにマッチした引き戸にしましょう。
引き戸も床材や机の素材・色と揃えるとすっきりとまとまって見えます。
狭いなりに工夫をすれば素敵な「書斎」が完成します。